極めてレアな体験「あまじょっぱい」を経験できる香川県民②
前回のリンクはこちらです。
前回は
・人間には5つの味覚がある
・この中で複数の味覚を同時に求めるのが人間の特権
ということを述べてきました。
■「あまじょっぱい」って少なくないですか?
前回で人間は複数の味覚を同時に求めていることを
書きましたが、
実は甘味と塩味または旨味が
ミックスされる場面は少ない気がしませんか?
心当たりがあるとすれば、
みたらし団子!
もっちりとしたお団子に絡むのは
「醤油」と呼ばれながらも
甘辛く味付けされた餡!
なんとも絶妙な和のハーモニーを奏でています。
ほかにも
みりんで味付けされた料理は
甘さが増していますが
それはあくまで
「ほかの味覚を引き出す名脇役」
に過ぎないと思います。
つまり、
「甘味と塩味または旨味の両立」
を実現している料理は少ないのです。
また、
人間の欲求から考えると
味覚のミックスを実現させる料理は
美味しいはずなのに
甘味がメインのミックスはなかなか実現されていないのです。
■香川には両者を実現させるグルメが3つある!
こんな厳しい条件をクリアできているグルメが
なんと日本で一番面積が小さい
香川県が実現できているのです!!
①しょうゆ豆
見た目はちょっと毒々しい色をしていますが、
一度食べれば病みつきになること間違いなしです!
豆はそら豆を使っています。
(香川県は決してそら豆は多く採れないはずなんですが……)
それをみたらし団子同様
しょうゆベースの甘味の効いた餡に漬け込みます。
その漬け込み具合は
一度噛めば豆がほくっとつぶれるほど。
いわゆる「歯がいらない」ってやつです。
瀬戸内海に浮かぶ香川県の小豆島は
醤油の一大産地。
全国的にも有名な蔵どころです。
おそらくルーツはそこからだと思います。
②しょうゆソフト
全国的にも珍しい
「醤油×ソフトクリーム」
のコラボレーション。
観光地としても有名な金比羅宮
通称こんぴらさんの街道でよく目にします。
しかし、これも一度食べれば病みつきに!
特にこんぴらさんは
本堂まで785段もの石畳です。
それを登り切り、
ご褒美として食べるソフトクリーム
達成感の中で味わう甘味はもちろん
汗をかいたあとにとる塩分は
体にいいこと間違いなしです。
これはしょうゆ豆やみたらし団子とは逆で
「甘味のある物に旨味や塩味を足す」
という発想です。
むしろ
「すいかに塩をかける」
発想に似ているのではないでしょうか。
要は甘味を引き立たせるために
塩味や旨味をちょい足しするといった
ところでしょう。
③あんもち雑煮
これぞ
The king of 甘味×塩味
です(笑)
今年の正月
テレビ番組で取り上げられることも
多かったですが、
たぶん日本のほとんどの視聴者が
「あれはないだろう」
と思ったことでしょう。
実際、
私も中学生ぐらいまで
食わず嫌いで食べたことなかったのですが
初めて食べたときは衝撃でした。
粒あんと白みそが絡んで
絶妙な味わいです。
20数年間いろんなもの食べてきましたが
味覚のコラボレーションであれにかなうものは
ないと思います。
新年一発目での月曜から夜更かしでも取り上げられ
好評でした(←)
2016年 新年一発目の「月曜から夜ふかし」で全国各地のご当地雑煮が紹介される!
では、なぜこんなにも
「甘味×塩味」のグルメが出てくるようになったのでしょうか。
それは次の回で書こうと思います。